税関から「用途確認」がくるケース

日本への発送  2020.02.28   2023.07.14

弊社には毎日ヤマトさんより用途確認がきます。用途確認とは税関からの問い合わせで、「”個人使用”で申告していますが本当に個人使用ですか?」 という問い合わせです。用途確認で通関保留になると税関が納得するまで荷物は止まってしまいます。お客様から返事が来なかったり、税関が納得しないと最悪の場合荷物が滅却処分になってしまいます。

ここではどのような場合保留になるか、そして保留にならないようにするにはどうすればいいか、を説明します。

輸入目的

輸入目的には2種類あります。「個人使用」と「その他」です。

個人使用

輸入する商品を輸入者ご自身が使う場合は「個人使用」で申告できます。

その他

個人使用以外はすべてはこちらになります。以下のような場合が含まれます。

  • 販売用商品
  • 共同購入
  • プレゼント
  • 会社の備品

なぜ「その他」の輸入目的なのに「個人使用」で申告してしまうか?

税関で留まり用途確認要請が来るのは、「その他」の輸入目的なのに「個人使用」で申告している疑いがある場合です。

ではなぜ個人使用でないものを個人使用で申告してしまうのでしょうか?

もちろん単純なミスや知らなかったというのもありますが、「個人使用」の場合は課税対象価格が小売価格の6掛け(60%)に下がる、つまり関税が安くなるので「個人使用」申告する場合があります。

(課税対象が商品小売価格の6掛けになることについて↓)
https://hunade.com/tsukan-konkyo#i-6

個人使用でないのに個人使用で申告する行為は虚偽申告となりますのでご注意ください。税関が虚偽申告と判断した場合は正しい関税額に加えて追徴課税が科せらるばかりでなく、過去の全ての輸入について調査が入ります。

(税関の事後調査について↓)
https://hunade.com/zeikan-jigochousa

用途確認で保留になるケース

以下のような場合は用途確認のため保留になります。

  • 個人で使用する量を超えると思われる場合。
  • 輸入実績が多い場合。今回の輸入量は少なくても輸入回数の履歴が多いと保留になります。
  • 発送先住所が住宅以外の会社や学校などの場合。この場合は発送先住所を住宅に変更するか「その他」に修正申告となります。
  • 男性が女性用商品を輸入、またはその逆の場合。
  • 同じ商品のサイズ違いや色違いを複数輸入する場合。
  • 輸入者がアマゾン、楽天、ヤフーショッピング、ヤフオク、メルカリ等で販売している場合。税関は輸入者がネット販売しているかどうかの情報を持っているのでこれが理由で留まることが結構あります。

用途確認で保留になったら

用途確認で税関で保留になるとヤマトさんを通してus-buyerに問い合わせがきます。
弊社からお客様へ連絡し、「本当に個人で使用されるものですか?」と問い合わせます。

本当に個人使用の場合、どう使うのかの説明をお知らせください。よくあるのが商品数が多い場合で、例えばアクションフィギュアをたくさん輸入している場合「自分のコレクションのためです。」といった理由です。

実は個人使用でなかった場合は「その他」で修正申告します。

「個人使用」から「その他」へ修正申告する場合の注意

税関から用途確認がきて実は輸入目的は「その他」であった場合は修正申告します。 ただその際に以下のことをご注意ください。

  • その発送先住所で一度「その他」で申告するとそれ以降その発送先への荷物はすべて「その他」になります。
  • 「その他」で輸入できない以下のものが入っている場合それらは滅却処分になります。
    • 食品衛生法に該当する、食品などの口に入れるもの、食品と直接接触する食器など、対象年齢6未満の商品など。
    • 薬機法に該当する、薬、化粧品、健康器具など。

用途確認で止まらないようにするために

用途確認で留まると配達の遅れから最悪の場合追徴課税や商品滅却までたいへんなトラブルになることを説明してきました。

最後に、どうすれば用途確認で保留になることを避けることができるか?を説明します。

まず当たり前ですが、「個人使用」でない場合はちゃんと「その他」で申告することが重要です。

あと、もし本当に「個人使用」なのに用途確認されそうな場合はFedExやUSPS(郵便)で発送することをお薦めします。

これらの発送方法はヤマトさんと比べると用途確認で止まることが少ないです。

例えばヤマトさんの場合、男性が女性用の服を輸入すると止まりますが、FedExでこういった理由で止まったことはありません。

投稿者プロフィール

Takeshi Yoshida
Takeshi YoshidaOwner
1991年 日本大学卒業。
1993年 サンフランシスコのCollege for Recording Arts 卒業。
その後、渋谷のUSトーイ専門店へ商品を送る仕事をしたご縁で2000年にus-buyer.comを設立。
連絡代行サービス
返品受け取りサービス
ライブオークション入札代行
パーソナルショッパーをやってみませんか?
us-buyer アメリカから輸入ブログ
2024年 アメリカ 祝日 セールカレンダー