ギターの木素材とワシントン条約

日本への発送  2021.03.09   2022.07.31

楽器用木材とワシントン条約

アメリカから日本へギターを発送する際、素材がローズウッドマホガニーだったらワシントン条約に抵触するため発送できません、とお断りしていました。

ところが先日お客様より、「2019年11月から送れるようになりましたよ、」と指摘され、色々と調べてみました。

ローズウッド

ローズウッドのギターボディ
ローズウッドのギターボディ

ローズウッドはもともと一部の品種 (ブラジリアンローズウッド) のみがワシントン条約で海外発送が禁止されていました。

ところが中国でローズウッド製の家具の需要が急増し伐採の心配が出てきたため、2017年に全ての品種のローズウッドが海外取引禁止の対象となりました。

ローズウッドは楽器に欠かせない木材でギターだけでなくチェロからクラリネットまで多く使われています。

そもそもワシントン条約はローズウッドが絶滅しないように守ることが目的ですが、この2017年のによる取引全面禁止により、楽器メーカーの売り上げは減少し、オーケストラが海外へ遠征した時に空港で楽器が押収されるなど副作用的なケースが起こりました。

また海外取引するための許認可を得るための手続きが煩雑で楽器メーカーやミュージシャンの負担が増大しました。

楽器メーカーとミュージシャンの団体はロビー活動をして、楽器製造とミュージシャンの移動に関して特例を設けなければ音楽業界と音楽文化の発展に悪影響が及ぶと訴えました。

その訴えが通り、2019年にローズウッドが素材で使われている楽器パーツアクセサリーは許認可無しで海外へ移動や発送ができるようになりました。

ただし製品化されていない材木原材料は引き続き海外取引禁止となります。

またブラジリアンローズウッドは製品化されていても海外取引禁止となります。

マホガニー

マホガニーのギターボディ
マホガニーのギターボディ

マホガニーはもともと製品化されていれば許認可無で海外取引可能です。ですので楽器、パーツ、アクセサリーは発送できます。

ただしメキシカンマホガニー(Swietenia humilis)は製品化されていても海外取引禁止となります。

まとめ

結局、何が送れて何が送れないのかを表にまとめると以下のようになります。

素材発送できる?
ブラジリアンローズウッドNO
それ以外のローズウッドYES
メキシカンマホガニーNO
それ以外のマホガニーYES
ギターの素材別発送可能リスト

いずれもギター、パーツ、アクセサリーなどの製品が対象です。

加工されていない材木の状態では発送できません。

ギターだけでなく、家具などの製品についても同様に発送が可能です。

品種の区別

ローズウッドの品種ではブラジリアンローズウッド、マホガニーの品種ではメキシカンマホガニーは発送できないということはわかりました。ではそれらと他の品種とはどうやって区別できるのでしょうか?

残念ながら区別する特段の方法ありません。

ギターに詳しい方のブログ等を調べるとかしかないです。

ただギターに関していえば目安として、’59 ギブソンレスポール’62 フェンダーストラトキャスター’48 マーチン OOO-28、など60年代までブラジリアンローズウッドが使われていたようです。

多くのギターメーカーは1969年にブラジリアンローズウッドからインディアンローズウッドに原材料を変えたようです。

ということは60年代までのギターは発送できない可能性が高いと言えます。

では70年代以降のギターは安心して発送できるかとそうでもありません。

例えそれが規制されていない品種であっても、もし税関で「学術名とそれを証明する書類を出してください」と言われたらほとんどのケースでそういった書類は入手できません。

結果的に輸入許可が降りず、ギターは滅却処分になります。

ちなみに、滅却費用数万円は輸入者が負担します。

せっかく海外で見つけたギターが、自分のところに届く前に滅却され、滅却費用まで負担するという最悪のケースです。

us-buyerではこのようなケースの場合、申し訳ないですが免責とさせていただいて補償等はできません。

ですので、規制されていないローズウッドやマホガニーのギターを輸入される際は、このようなリスクがあるということを認識いただくようお願いします。

注意

規制されていないローズウッドやマホガニーの楽器を輸入する場合でも税関から求められた書類を提出できなければ輸入許可が降りず楽器は滅却される可能性があります。

その場合、us-buyerは免責となります。

参照先

連絡代行サービス
米国向け輸出ビジネス用サービス
f-buyer